適応障害と診断された人が楽になるために


「仕事は好きなはずなのに会社にいくのが辛い」
「土日は元気なのに月曜が近くに連れて憂鬱になってくる」
「新しい環境に馴染めなくて困っている」

こう感じることはありませんか?

 

僕は「適応障害」と診断されました。

 

この記事は「適応障害」と診断された僕が「適応障害とは何か」「どういう経緯で適応障害になっていったか」「どんな特徴があるのか」をつづったものになります

 

そう感じている人の心の支えや、今後の生活が楽になるためのヒントになったら嬉しいです。

 

*こちらから音声でも聞くことが出来ます

 

 

適応障害になって

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まずは適応障害について知る

適応障害とは「ある特定の状況や出来事が、その人にとってとてもつらく耐えがたく感じられ、そのために気分や行動面に症状が現れるものです。たとえば憂うつな気分や不安感が強くなるため、涙もろくなったり、過剰に心配したり、神経が過敏になったりする。」ということ。

 

僕も医者に言われて初めて知ったんですが、うつ病とは違ってストレスになる状況や原因がハッキリしているから、その原因から離れることで症状は改善するし、緩和されるということです。

 

裏を返せば、原因から離れることが出来ない環境や取り除けない状態にある人は症状が蔓延化してしまう可能性があると言うことです。

  

適応障害の原因は仕事だった

僕が初めて適応障害になったのは2013年6月。社会人2年目の時(当時はうつ病と診断をされてます)。

 

当時はテレビ局に勤めていて、週の半分くらいはお客様とお酒を飲みに行ったり、とにかく業務量が多くてあっぷあっぷしていたり、先輩・上司に怒られる毎日で自信や自己肯定感が気づかないうちに下がっている状態でした。

 

結果的に仕事での細かい抜け漏れや、いつもだったら絶対にやらないようなミスを連発し、さらによくない状態を招くというマイナスのスパイラルに陥っていました。

 

そんなことが繰り返される中で、だんだんと金曜の夜から土曜になると元気になり、日曜の夕方くらいからだんだんと気持ちが重くなるようになっていったんです。最初はシンプルに「仕事に行くのが嫌なんだろうなぁ」くらいに思っていましたが、これが始まりだったんだなと思います。

 

体に反応が出始める

まず最初の反応として現れたのが「朝起きれない」ということ。前の日がどんなに遅くても大体6時くらいには起きて、スタバに行って本を読むというのが当時のルーティーンだったんですが、目が覚めて動き出すのにすごく時間がかかるようになったんです。

 

朝8時くらいまで起きれず、8:30くらいからやっと起き上がって会社に行くという生活になっていました。

 

それからだんだんと「仕事をしようとすると手が震える」とか「会社で電話がなると冷や汗をかく」と、いろんな症状が出始めました。そしてとうとう、電話がなるだけで動悸がするようになり、お客様からの電話に出れなくなってしまいました。(かかってきたら切れるのをまって自分からかけ直す、ということをひたすらやっていました)

 

なかなか理解されない

さすがにおかしいと思い、先輩や上司にそのことを相談したりしたこともありました。でも、「甘えなんじゃない?」とか「気持ちの持ちようだ」とか言われてなかなか理解されることはありませんでした。

 

「なんでわかってもらえないんだろう」とか「理解しようとすら思ってないんだろう」と、憤りを覚えつつも「自分が弱いから」とか「責任感が足りないからだ」と自分を責めるようになってしまいました。

 

適応障害の人が生活するうえで苦しいなと思う理由のナンバー1はこの「理解されないこと」だと思っています。だけど、正直なったことがない人に理解してもらうって相当難しいです。「理解してよ!」と言ったところで自分自身がなったことがなければ、頭では分かったとしても心の底から理解は出来ないものなんです。

 

だからこそ、1人でも理解者を増やしておくことが心の安定にもつながります。

 

すぐにできる困った時の対処法3選

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実際に体に不調が出てしまった、なんか心と体がリンクしていないなと感じるようになった人は、まずこの3つのどれかを試してみるといいと思います。

とにかくゆっくり休む

仕事が終わったらすぐに帰る、飲み会やご飯に誘われても断る。お風呂に入ってゆっくり体を温めるのもとてもいいと思います。

 

普段の生活の中でピーンッと張った緊張の糸を定期的に緩めることをしてあげましょう。これだけでもだいぶ変わるんじゃないかなとおもっています。

 

ストレスの原因は何か探る

僕の場合はとにかく仕事で、仕事の中でも人間関係と言うよりは"働く環境"だったり“飛び交う声(怒号など)”がとてもノイズでストレスに感じていることに気づきました。

 

あと新規営業はテレアポだったんですけど、それもとてもつらかった。そもそも電話が嫌いで苦手な僕としては相手の都合も考えずに電話をするということだけで相当なストレスだった。

 

紙に書き出してみてもいいし、なかなか自分だけじゃ出来ないなと思ったら友人や信頼がおける人に話を聞いてもらうのもいい。

 

病院に行く

一番手取り早く、かつ安心できるのが病院に行くということです。どんな院がいいのかは人それぞれですし、どんなところが良いかは調べてみて、フィーリングで決めてしまっていいと思います。

 

「写真の雰囲気がなんかよさそう」とか「先生がとてもやさしそう」とか理由は何でもいいと思います。大事なのはまず病院にいくという一歩を踏み出すこと。

 

正直一番苦しいのって「どうして自分が苦しんでいるのか」がわからない時なんですね。「人間関係なのか」それとも「仕事やプライベートの環境」なのか。

 

僕自身は2回目の発症なので、すぐに病院に行きました。もし余裕があれば、「自分が何に対して苦しんでいるのか」「今何が辛いのか」を箇条書き程度でメモをして行くと良いですよ。

 

実際に話そうと思ってもうまく話すことが出来ないかもしれないので、持っていくだけで安心が出来ます。

  

自分を変えるのではなく自分にあうことを探そう

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まずは「適応障害」ってこういうものなんだ、ということがわかってもらえたら嬉しいです。実際に正体がわかれば、対処の仕方は意外と沢山あるということもわかってくると思います。

 

僕も含めて、適応障害になったりうつ病になってしまう人と言うのは、まじめで繊細な人が多いとおもう。そんな人が仕事やプライベートで何か問題が起きると「自分が変わらなきゃ」とか「どうにか対応していかないと」と抱え込んでしまう傾向があると思います。

 

そして自分を責めて、追い込んでしまいがちな人。

 

そんなときにこと一度立ち止まって「本当の自分にあうことはなんなんだろう」と考えてみてほしい。きっと見えていないだけで、ちょっと冷静になってみると自分にあう環境や関係が見えてきたりします。

 

実際に適応障害と診断されてみて、僕自身も自分の仕事のことを振り返ってみたときに「売りたくないものを無理に売っている」「自分が心からいいと思えるものをちゃんと届けたい」、その答えにたどり着いて退職を決めました。

 

自分の心の声にしっかりと耳を傾けてみて「自分が安心できる場所」をちゃんと見つけておくことが適応障害の人にとってはとても重要なこと。「緑に囲まれた森の中」とか「一人でゆっくり過ごせる部屋」とか、ぜひ心豊かに楽にいられる場所を作ってみてください。